夜更かし乱読家のメモノート

30代サラリーマンが育児・家事・リモートワークが終わった夜に読んだ本を紹介したりしなかったりするブログ

無自覚最強主人公の優先順位一位はいかなるときも魔王である『最凶の魔王に鍛えられた勇者、異世界帰還者たちの学園で無双する1』 / 紺野千昭 (著), fame (イラスト)

あなたの中での優先順位は決まっていますか?
優先順位が決まっている方、どんなときも優先順位が変わらないと言い切れますか?

僕は優先順位が決まっていると言い切れません。
美味しいご飯を食べたい。
けど、食べるためには仕事をしないといけない。
仕事ばかりでは趣味の時間が取れない。
本を読んだり、散歩に行ったり、映画を観たり、小説を書いたり。
趣味って考えると他にもいろいろやりたいことが出てくる。
自分のことだけじゃなく、家族のやりたいことを実現するのも必要。
といった感じで、優先順位がころころ変わってしまいます。

柔軟に行動していると言える反面、僕自身でも大事なものが何なのかがわからない状態でもありますね。

優先順位が決まっていて、大事なものが明確になっていたら、どんな状況であっても大事なもののために行動できるんだと思います。
大事なもののために行動するっていうのが、これからは重要な価値観になってくるのではないでしょうか。

とはいえ、いきなり優先順位を決めろって言われても、決められない人は多いと思います。
それに、優先順位を決めた結果、どうなるのかが想像しづらいんですよね。

今回は、自分の中の優先順位が明確に決まっている人物が主人公のライトノベルを紹介します。

『最凶の魔王に鍛えられた勇者、異世界帰還者たちの学園で無双する1』は、紺野千昭さんが書いたライトノベルです。
勇者として異世界に転移し、現実世界に戻ってきた主人公の少年・九条恭弥が、同じように異世界から帰還した勇者の少年少女が通う学院に入学することになります。

主人公の九条恭弥は、他の帰還勇者とは違う異世界体験をしています。
そのため、周りから見た九条恭弥と、九条恭弥自身には大きな差異があります。
この差異が物語の重要な要素になっています。

著者の紺野千昭さんは、この作品がデビュー作品のようです。
2022年1月にGA文庫からもライトノベルが発売されるようなので、ほぼ同時期に賞に応募した作品が受賞されたのだと思います。
小説家になろうというサイトにも、同名の作家さんがいらっしゃるので、もともとは Web で小説を書いていたなのかもしれません。

オススメ理由

自分の中での優先順位が決まっている九条恭弥を通して、優先順位が決まっている生活を想像することができました。
自分の優先順位が決まっていたときにどうなるのかを想像した生活の中で、僕が気になった点を3つご紹介したいと思います。
優先順位が決まっている生活を想像するきっかけにしてほしい、そしてその想像した生活の中で気になった点が同じかどうか話してみたい、というのが『最凶の魔王に鍛えられた勇者、異世界帰還者たちの学園で無双する1』をオススメする理由です。

1. 優先順位一位がないと意気消沈する

まず1つ目は、優先順位一位がないと意気消沈するということです。
優先順位一位にしたもののために生きているのですから、優先順位一位が存在しないのでは意気消沈してしまうでしょう。

主人公の九条恭弥の優先順位一位は、三万年もの間鍛えてくれた最凶の魔王・フェリス。
しかし、フェリスは魔王であり、勇者である九条恭弥とは敵対関係にあるべき人物です。
現実世界に帰還した九条恭弥は、フェリスがいないことを考えて意気消沈してしまいます。

優先順位一位が何になるかは人によってさまざまです。
行動や物になるかもしれません。
しかし、人物になった場合、そしてその人物がいなくなってしまった場合、何のために生きればいいのかがわからなくなってしまうのではないか。
その恐怖に注目しました。

2. 優先順位に入っていないものを軽視しがち

2つ目は、優先順位に入っていないものを軽視しがちになるということです。
自分の中の優先順位に入っていないということは、自分が生きるうえで重要視していないということ。
そのため、優先順位外のものは後回しになることが増えるんじゃないか、と思いました。
その代わり、外野から何を言われても気にならない、というのがメリットなんじゃないかな。

九条恭弥も優先順位に入っていないことは後回しにしたり、放置したりと軽視しています。
外野の言葉を言葉通りに受け止め、そのうえでまともに取り合わなかったので、精神衛生上はいいのかもしれません。
代わりに、締め切りギリギリになるまで重要なことに気がつかない、というデメリットも。
このデメリットは物語に緩急をつけるきっかけにはなりますが、現実は物語と違うので、そんな緩急はつけたくないな、というのが正直なところ。

優先順位に入らないものが、優先順位に入っているものに影響を及ぼすかどうかはその時になってみないとわかりません。
影響をおよぼすことがわかったときには、優先順位外だったとしてもすぐに取りかかる臨機応変さが求められますね。
その切り替えの早さに注目しました。

3. 優先順位一位のためならば力を発揮できる

3つ目は、優先順位一位のためならば力を発揮できることです。
たとえば、優先順位一位が本を読むことだったとしましょう。
仕事を早く終わらせたり、寝る時間をけずったりして本を読む時間を確保することになるでしょう。
手間暇のかかる仕事を早く終わらせようと努力したり、多少眠くても普段通り起きたり。
優先順位一位の本を読む時間を作るためなら、努力を惜しまなくなると思いました。

九条恭弥が力を発揮したのは、異世界にいるとき。
優先順位一位のために、限界まで力を振り絞ります。
優先順位一位の魔王フェリスのため、そのフェリスもが驚くほどの力を発揮するのです。

優先順位が決まっていれば、イレギュラーなことがあったとしても、手を変え品を変え、なんとか物語を紡ぐ。
そのためには、何かあったときには優先順位一位のものが影響する人に助力を得る、というのも一つの対応方法になるのではないでしょうか。

おわりに

『最凶の魔王に鍛えられた勇者、異世界帰還者たちの学園で無双する1』は九条恭弥を通して、優先順位が決まっている生活を想像することができます。
優先順位が決まっていると、優先順位に入っているもののためにがんばることができる、と言えるでしょう。
困難があったとしても、優先順位一位のために力を発揮することありそうです。

優先順位が決まっていない僕にとって、優先順位が決まっている生活を想像することができたきっかけの本です。
より具体的に考えることができたので、優先順位が決まっていない方、優先順位を決めようとしている方におすすめの一冊です。
ぜひ読んでみてください。