夜ふかしログ

30代サラリーマンが育児・家事・在宅勤務が終わったあと、夜更かしをして読んだ本を紹介したりしなかったりするブログ

峠鬼 / 鶴淵 けんじ (著)

峠鬼 1 (HARTA COMIX)

峠鬼 1 (HARTA COMIX)

峠鬼 2 (HARTA COMIX)

峠鬼 2 (HARTA COMIX)

峠鬼 3 (HARTA COMIX)

峠鬼 3 (HARTA COMIX)

峠鬼 4 (HARTA COMIX)

峠鬼 4 (HARTA COMIX)

今回は、あまりの面白さに一気読みしてしまった「峠鬼」を紹介します。

著者は鶴淵けんじさん。
ハルタ、という年10回発売される漫画雑誌で連載されていまして、2021年4月15日に第4巻が発売されております。

古代倭国ファンタジー、とうたわれている通り、昔の日本の飛鳥時代を舞台にしたファンタジーマンガです。

神様と人が直接話すことができた時代、人の生活は神様に左右されていました。
神様がご機嫌なら豊作になり、神様が不機嫌なら飢饉になる。
そうすると、神様のご機嫌とりをする人が必要になります。
それが生贄。
死が確定しているお役目です。
物語は、その生贄に選ばれた少女の妙が、神様と会うことができる道士の役小角と出会うところから始まります。

主要な登場人物は、いけにえに選ばれてしまった少女の妙、道士の役小角、それから役小角の弟子の善の3人です。
第1話では、妙の背景、小角の立ち位置、もう一人の重要人物である後鬼と妙との関わり、という感じで進んでいきます。
妙が後鬼と一緒に生贄にささげられる神様の切風孫命神のほこらに行くと、そこには小角と善の姿が。
一緒に切風孫命神のもとに行ってからが怒涛の展開を見せます。
神様が持つ神器のとんでもない力を見せつつ、小角と善、妙の未来の姿までがあっという間に詰め込まれ、そして物語としてきれいに終わっているんです。
俺たちの旅はこれからだ、的な感じですが、一瞬終わっちゃったのか?と思うくらいでした。

で、もちろん第2話以降も面白くって、一気に4巻まで読んでしまいました。

たとえば、妙の村人らしからぬ行動力にびっくりしたり、小角と善が旅している理由には胸が締め付けられたり。
いろいろな問題を、うまく神器をつかって、問題を解決していくっていう痛快さもあり。
ホント私の語彙力がないのが悔やまれるくらい、すごい面白いんです。

で、峠鬼の舞台になっている飛鳥時代は実在の時代です。
飛鳥時代というと、厩戸皇子聖徳太子が歴史の授業に出てくるので、有名ですよね。
というか、授業で覚えていることと言えば、厩戸皇子がやったことが、そのあとの時代のもとになっているんですよ、くらいしかないです。

あ、役小角は授業では聞いた記憶ないですが、他の作品で聞いたことあります。
アニメの鬼神童子ZENKIです。
今、30代40代くらい人なら見たことあるんじゃないかな。
封じられていた前鬼が復活して、役小角の子孫の少女とともに、悪?と戦っていくっていう感じの話だった気がしますね。
鬼神童子ZENKIだとお空の人だった役小角が、峠鬼では主要人物の1人なのです。
どちらにも月が重要なキーワードとして出てくることもあり、役小角と月は切り離せないのかも。

おわりに

試し読みを読んで、すぐに単行本をポチってしまいました。
それぐらい面白いし、続きが読みたくなるマンガです。
某和風ファンタジーばかりが取り上げられていて、違う和風ファンタジーを読みたいって思った方はぜひ読んでみてください。