夜ふかしログ

30代サラリーマンが育児・家事・在宅勤務が終わったあと、夜更かしをして読んだ本を紹介したりしなかったりするブログ

人類史上最大のベストセラーのわかりやすい解説本『カラー版 イチから知りたい! 聖書の本』 / 大島 力 (監修)

人類史上最大のベストセラーを知っていますか?
ハリー・ポッター』シリーズや『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズだろうって?
いえいえ、違います。

人類史上最大のベストセラー、それは『聖書』です。
正確な販売部数はわかっていないそうですが、だいたい60億部と言われているそう。
ギネス記録にも認定されています。

さて、そんな世界的なベストセラーである『聖書』を読んだことがない方におすすめしたい本があります。
それが 『カラー版 イチから知りたい! 聖書の本』 です。

著者は?

大島 力 (おおしま ちから) さんという方が監修されています。

東京神学大学旧約聖書学にて博士課程を修め、博士 (神学) 号を取得。
その後、日本基督教団阿佐ヶ谷教会伝道師、同石神井教会牧師を経て、現在は青山学院大学で教授をされているとのこと。
また、日本旧約学会、日本聖書学研究所、日本基督教学会に所属されているそうです。

すごく簡単にまとめてしまうと、聖書を学術的に研究している専門家、と言えるでしょう。

どんな本か?

聖書研究の専門家である大島さんが監修された、『聖書』の解説本になっております。

『聖書』にはどんなことが書いてあるのか、そもそも『聖書』とは何か、から始まり、内容の解説や補足、他の歴史書との差異などを図を交え、わかりやすく解説されています。
年表も書かれているため、大まかな流れを俯瞰して知ることができます。
聖書のどの部分の説明なのか、どうしてそういう形でまとめられたのか、『聖書』の成り立ちも書かれていたので、『聖書』を読む以上の情報量になっていると思います。

そして、各章の間に書かれている1ページコラムが面白いのです。
ユダヤ教の祭りなどの説明が書かれていて、実際に現地で見てみたいと思いました。

感想

無宗教の人ほど人類史上最大のベストセラーである『聖書』の概要は知っておいたほうがよい、と思いました。
ビジネスマン、特に営業職に就いている方は、初対面や関係性が浅い人との雑談では政治、宗教、家庭事情を話さないよう心掛けている方も多いと思います。
だからと言って、宗教やその聖典である『聖書』について知らなくていい、ということにはなりません。
2017年度のJMR調査レポート (https://www.tci.ac.jp/wp-content/uploads/2015/08/JMR_report_2017.pdf) によると、2016年時点のキリスト教の信者数は 24.5 億人。
世界の人口の3分の1はキリスト教に関わっている方ということになります。
そうすると、いつ何時、相手方から話を振られるかわかりません。
話を振られたときに適切な回答をするため、『聖書』の内容は知っておいたほうがよいのです。

また、『聖書』は、宗教の聖典というだけではないことを知りました。
『カラー版 イチから知りたい! 聖書の本』を読むまでは、『聖書』には宗教を信じる者への教えが書いてあると思っていました。
信者数が多いキリスト教聖典だから、60億部もの販売部数になったのではないか、とも。
ですが、『カラー版 イチから知りたい! 聖書の本』を読んだ結果、『聖書』には歴史書としての面があることを知ることができました。
史書でもあるということは、『聖書』を読んでも気づかなかった可能性があると思っています。
『聖書』は聖典だという思い込みで読めば、歴史のことが書いてあっても、教義を補強するための説明なんだろう、と読み飛ばしてしまっていたかもしれません。

そして、『聖書』の内容は、現代の社会情勢にもつながっています。
『聖書』に書かれている舞台は、現在のパレスチナ周辺。
2021年9月末で米軍が撤退し、ニュースになっているあのパレスチナです。
エルサレムは3つの宗教の聖地になっている、という話を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
それはなぜかというと、3つの宗教の聖典が『聖書』だからなのです。
現在の社会情勢は現代で始まったのではなく、『聖書』が書かれた時代から始まっていた。
そう思うと、現代の社会情勢の見方も変わってくるような気がしています。

まとめ

人類史上最大のベストセラーである『聖書』。
今後のビジネスにいつ『聖書』が関係してくるかわからない世の中です。
『カラー版 イチから知りたい! 聖書の本』を読んで、『聖書』の概要をつかんでおきましょう。