夜ふかしログ

30代サラリーマンが育児・家事・在宅勤務が終わったあと、夜更かしをして読んだ本を紹介したりしなかったりするブログ

理系にわかりやすい伝えるためのまとめ方を知ることができる『理系の伝え方―最良の知恵を生み出す「ロジック&コミュニケーション」』 / 籠屋 邦夫 (著)

誰かに何かを伝えるとき、なかなか伝わらないと思ったことはありませんか?

自分の伝え方が悪いんじゃないか。
そう思って伝え方の書籍やサイトを読み、日々勉強しているんですよね。
そんなにがんばっているのに、改善されている気がしない。
その気持ち、私にもわかります。

私は IT 企業で、プロジェクトマネージャーの役割についています。
担当している案件では、社内外との調整を行い、プロジェクトをうまく回すことを求められる役割。
お客様からの要望をヒアリングしたり、進捗状況の報告や確認事項のすり合わせだったり、他の人よりも人と話す機会が多いのです。
伝えるために資料を用意して台本を作りますが、込み入ったことや初めての事象を説明するときは聞き手の理解力頼みになってしまうことも。

対面で打ち合わせをしていたときを思い返すと、身振り手振りを交えてどうにかして伝えようともがいていました。
ですが、感染症対策をきっかけにリモートでの会議になったことで、身振り手振りを見せることは難しい。
ビデオをオンにしていていも、伝わらないまとめ方をしていては、伝わるものも伝わらないと思いました。

どうやってまとめていったらいいかを悩んでいる今、読んだ本はこちら。

『理系の伝え方―最良の知恵を生み出す「ロジック&コミュニケーション」』 です。

著者は、籠屋 邦夫 (こもりや くにお) さん。
現在は、未来創造&カンパニーという企業でコンサルタントとして活躍されている方です。
籠屋さんは、コンサルタント会社であるマッキンゼーで勤務されていた経歴の持ち主。
コンサルタントという人に伝えることが仕事である籠屋さんの長年の経験から、ロジカルな理系思考によってうまく伝えるにはどうしたらいいかが書かれている本になっております。

おすすめポイント3点

『理系の伝え方―最良の知恵を生み出す「ロジック&コミュニケーション」』 をオススメしたい3つのポイントをご紹介します。

  1. 文章がわかりやすい
  2. 自分の伝え方も改善できる気になる
  3. 34 も方程式が紹介されているから読み終えたらすぐに取り入れられるものがある

それぞれを詳しく紹介しますね。

1.文章がわかりやすい

書かれている言葉がわかりやすく、読みやすいのです。
これはどういう意味だろう?と悩むこともなく、スイスイ読んでいくことができます。
その結果、書かれていることの全体像を受け入れやすくなるのです。

出てくる言葉が難しいと、読んでいる途中で言葉の意味を調べますよね。
調べるということは、読むという行為を中断しているということ。
中断すると、読む行為を再開するまで新しい情報は入ってきません。
再開するまでの時間があいてしまうと、記憶がおぼろげになり、中途半端な理解で読み進めることにもなりがちです。

ですが、『理系の伝え方―最良の知恵を生み出す「ロジック&コミュニケーション」』 はわかりやすい言葉で書かれており、読んでいる途中で言葉の意味を調べることはありませんでした。
そのため、最初から最後まで一気に読むことができ、書かれていることの全体像が分かりやすくなりました。
全体像が分かっているので、あとから活用するのも比較的簡単です。

2.自分の伝え方も改善できる気になる

明確に書かれているわけではありませんが、思考を変えればうまく伝わるよ、ということがあちこちにちりばめられています。
何度も繰り返し目にするので、自分も思考を変えればうまく伝わるんじゃないか、自分を変えていけるんじゃないか、という気持ちになってきます。

本書を手に取る人は、うまく伝わらないことに困っている人。
伝わらないことが何度もあると、自信を喪失してしまうんですよね。
そんな自信喪失気味の私でも、できるかも、と思わせてくれるのです。 うまく伝わらなかったときに読み返すことで、失った自信を取り戻すきっかけになりますよ。

3.34 も方程式が紹介されているから読み終えたらすぐに取り入れられるものがある

そして、本書の最大のオススメポイントは、読み終えてすぐに取り入れられるということ。
34 の方程式にまとめられているので、自分が困っていることピンポイントに取り入れることもできます。
伝える場面での考え方や、準備などについても触れられているので、今の作業状況に合わせたヒントが得られるのです。

中には思い込みや、自分の考え方のクセに気づくきっかけになる方程式もあります。
自分の状況、困っていること、伝えたい内容によって、どこから取り入れるかを自分で選べるのもうれしいところですね。

まとめ

伝えることに悩んでいる理系の人は多いと思います。
きちんと伝えよう、正しく伝えようと思うあまり、伝わらなくなっているということもあるでしょう。
そんな理系の人が読みやすく、自信を持つきっかけを得られ、すぐにでも取り入れられる内容がまとまっている本です。

伝えることに悩んでいる人にオススメの1冊です。

ぜひ読んでみてください。