夜ふかしログ

30代サラリーマンが育児・家事・在宅勤務が終わったあと、夜更かしをして読んだ本を紹介したりしなかったりするブログ

ヘーゲルを総理大臣に! / 小川 仁志  (著)

貧乏人は救うべきか?
なぜ働くのか?
欲求を満たすのはいいことなのか?

多様化し、複雑化していく現代での悩み。
その悩みを解決するヒントになる本を紹介します。

ヘーゲルを総理大臣に!』

こんな不平や不満をお持ちではありませんか?

自分ひとりが行動を変えたところで、世の中が良くなるわけじゃない。
非常識な人が得をしていることが許せない。
家族なんていないほうが気楽に過ごせる。
近所づきあいなんて面倒だからやりたくない。
国に個人の行動を規制されたくない。
政治家は国民のことなんて見ていない。
結局、僕らは自由じゃないんだ。

でも、これは仕方ないことだ。
私たちには解決できないことなんだ。
そう思っていませんか。
いえいえ、実はすでに解決のヒントが示されているのです。
約200年ほど前のドイツの哲学者ヘーゲルによって。

ヘーゲルに言わせれば、現在の政治にもっとも欠けているものは「哲学」です。
まず、どういう国であるべきなのかという政治哲学があって、それをもとに具体的な政策が掲げられる必要があるのです。
ですが、現実は選挙のたびに耳障りのいい政策が公約としてかかげられ、必ず実現しますと連呼するだけ。
そこには一貫性も実現性も一切ありません。
そんな状態が続いてきたから、失われた20年と言われる今になっているのです。

ヘーゲルの思想から、日本を変えるための3つの原則が掲げられます。
それは、「認め合うこと」「つながること」「生きること」。
この3つを政治哲学として、それらをもとに現状の不平不満や問題点を解決する社会をどうやって作っていくかのヒントを教えてくれています。
ヘーゲルが示してくれたのは、国家は個人の自由を制限するものではなく、むしろ反対に個人の自由を保障し、実現してくれるものだということ。
そして、その場合の国家は、私たちと無関係に存在しているものではなく、私たちがつくるものなのです。
そう、社会は私たちがつくるものなのです。

現状の政治や社会に不満や思うところがある方は、ぜひ読んでみてください。