夜ふかしログ

30代サラリーマンが育児・家事・在宅勤務が終わったあと、夜更かしをして読んだ本を紹介したりしなかったりするブログ

正社員だけが道じゃない。ゲリラ戦のススメ『僕は君たちに武器を配りたい』 / 瀧本 哲史 (著)

勉強をがんばって、いい学校に入り、いい会社に入れば安泰だ。
あなたは本当にそう思いますか?

2022 年現在 35 歳になった僕も、高校生のときに自分の親から言われた記憶があります。
いい学校に入って、いい会社に入れば将来安泰だ。だから勉強をがんばりなさい。
友達も言われたことがあると言っていたので、30代中盤の方であれば一度は言われたことがあるかもしれませんね。
そのとき将来と言われていたのが今ですが、勉強をがんばったから安泰だと言える人はどれくらいいるのでしょうか。
30代以下は、ただ勉強をがんばっているだけでは安泰といえる将来をつかめる人は、ほんとうに限られた優秀な人しかいなくなりますよ。

僕みたいな大多数はどうしたらいいんだ。
そう思った方にぜひ読んでほしい本があります。

『僕は君たちに武器を配りたい』は、リーマンショックの影響が色濃く残る中、3.11 東日本大震災があった 2011 年に発行された本です。
当時は企業からの正社員の求人数が減り、いたしかたなく非正規雇用を選んだ方も多いと聞きます。
そんな情勢の中で発行された本書は、正社員にこだわらない考え方を知ることができる1冊です。
リーマンショックの影響を受けた方、仕事への取り組み方や考え方に悩んでいる方に読んでいただきたい本です。

また、コロナ禍で2021年の正社員求人数は減っているというニュースをみました。
今まさに就職しようとしている学生さんにも、ぜひ読んでいただきたい本になっています。

著者の瀧本 哲史さんは、日本で若手起業家に投資するエンジェル投資家として活動しながら、京都大学産官学連携センターで客員准教授をされていました。
社会に出る学生に向けて執筆された著書が多数あります。
多くの本からは、昔ながらの仕事のやり方ではうまくいかない、次代を担う若者が自分の力で未来を切り開いていってほしい、という思いが感じられます。
瀧本さんは、惜しくも 2019 年に病気のため逝去。
ですが、残された多くの著書は、瀧本さんの言葉として雄弁に語りかけてきます。

オススメ理由3点

瀧本さんの著書の中でも『僕は君たちに武器を配りたい』をオススメする理由を3つ、ご紹介します。

  • 勉強して資格をとっても特別にはなれない
  • コンピュータとの差別化を考える
  • スペシャリティ化のススメ

勉強して資格をとっても特別にはなれない

いい就職先に入りたい。
今よりも給料を増やしたい。
そう思ったとき、まっさきに考えるのが資格取得ですよね。
仕事につながりそうな資格として、簿記や ITパスポート、 TOEIC をおすすめしているサイトが多いです。

多くの人がおすすめしているということは、多くの人がもっている資格とも言えます。
それでは、他の人と比べても特別とは言えないですよね。
それに資格のあるなしは、数値で表現できますよね。
数値で表現できることって、商品のスペック表に書けることと一緒なんですよね。
そうすると、企業としては、ある資格を持っている人を募集して、その中から一番安い人を採用すればいいわけです。
がんばって資格をとったのに、最後の判断は金額になってしまうんですよ。
まるで単なる商品になったような気がしませんか?

差別化しようといって、あまり人がとっていない資格をとったとしても、有効利用できるかどうかはわかりませんよね。
だから資格をとっただけでは、特別になれないのです。

どうしたら特別になれるのか。
その方法は、ぜひ本書を読んでください。

コンピュータとの差別化を考える

これまでは仕事をするのは人でした。
だから、仕事をする人としてのライバルは、同じ人しかいなかったわけです。

しかし、今では人工知能の技術が発達し、機械学習などによってコンピュータが自律的に働くことができるようになりました。
そうすると、仕事をする人としてのライバルは、コンピュータになってきます。

コンピュータの得意なことはなんでしょうか。
何度も繰り返し行う計算に強いこと、電気代だけで24時間働けること、常に合理的な判断をすることができることなどが挙げられますよね。
気づきませんか? コンピュータが得意なことの多くは、ホワイトカラーとよばれる管理業務や総合業務を担っている人が行っている仕事なのです。

勉強ができる人は、事務処理能力の高い人と見ることができます。
高学歴の大学に通う学生の多くがホワイトカラーとして大企業で働くことが多いのは、事務処理能力を買われて採用されているのです。
ただ事務処理能力が高いだけでは、今後コンピュータに仕事を奪われてしまいますよ。

どうやってコンピュータと差別化するのか。
人でなければできないことはなんなのか。
学生だけでなく、すでに働いている人も今後のキャリアを考えるきっかけになりますよ。

ゲリラ戦のススメ

働くことと、正社員になることは違いますよ。
正社員じゃなくても働けますし、正社員じゃないからこそできる仕事もあります。

投資家であった瀧本さん独自の見方として、トレーダーやマーケターなど投資の役割になぞられた働き方のタイプが紹介されています。
そして、タイプごとに生き抜く方法が書かれているのです。

自分独自のストーリーやビジュアルを持ち、それを社会とどうやってすり合わせていくか。
投資家として活動されていた瀧本さんらしいアドバイスだと思いました。

まとめ

これから就職活動を始める人や、就職する人だけでなく、すでに働いていてこのままでいいのかを悩んでいる人にも読んでほしい1冊です。

あなたは自分らしさを考えたことがあるか『フランス人は10着しか服を持たない』 / ジェニファー・L・スコット (著), 神崎 朗子 (翻訳)

自分らしく生きる、自分のカラーを出す、といったことが昔よりも求められるようになったと思いませんか?
権力のある人や上位の人が求めている姿、浮かないよう周りと同じような姿を選んできた僕みたいな人からすると、自分らしいってどういうことだろうって思いますよね。

他の人を基準にして考えてきた僕たちにピッタリの本があります。

『フランス人は10着しか服を持たない』 は、日本での発売当初、テレビでも取り上げられていたのでタイトルは知っているという人も多いのではないでしょうか。
タイトルだけを見て、1年365日を10着で過ごすなんてムリ、参考にならないと思って手を出さなかった人もいると思います。

発売当初には手を出さなかったみなさんに、今こそ読んでほしい。
他の人の価値観や行動を基準にふるまってきた僕らには、自分らしさがないと思っていませんか?
かくいう僕も、自分らしいってなんだろう?と事あるごとに悩んでいます。
悩みの助けになる姿があります。
それは、著者であるジェニファー・L・スコットの視点を通してみたマダム・シックの姿。
フランス人であるマダム・シックの姿は、日本人にも取り入れることができますよ。

本書は、ジェニファー・L・スコットが留学したフランスで、ホームステイ先となったマダム・シックから学んだことを書いていたブログ (the Daily Connoisseur ※邦訳:暮らしの達人) を書籍の形にまとめなおしたものになります。
そのため、フランス人がどう考えているか、ではなく、ホームステイしたアメリカ人から見たフランス人ファミリーの行動や教えてもらった考え方、が書かれています。
なので、時系列かつ理路整然と HowTo がまとまっている、というわけではないのでご注意を。

オススメ理由3点

さて、そんな『フランス人は10着しか服を持たない』を読んで、オススメしたい理由を3点ご紹介します。

食べるものだけではなく食べる器も重視

ベジタリアンヴィーガンという主義。
糖質制限などの食事制限。
16時間ファスティングという食べ方。
他にもいろいろありますが、基本的には食べるものをどうするか、ということが主眼に置かれています。 なので、食器については特に言及されていません。

ですが、フランス人は食器にもこだわりがあります。
よいものを日ごろから使う、という精神、文化体系があるのでしょう。
特別な日に使おうと大事にしまっているお皿はないそうです。
それは、常に気に入ったお皿を使うということ。
気に入ったお皿を使うことで、気分が高揚してきますよね。
なので僕らも真似して、しまいこんでいるよいお皿を使うようにしてみましょう。

シーズンごとに10着チャレンジ

春夏秋冬を10着でどうやって乗り切ればいいのか悩んじゃいますよね。 シーズンごとに10着程度にしぼる。 それなら、できそうな気がしてきませんか。

まずはそのシーズンに着る服のうち、お気に入りの服を10着程度選びます。
その後、選ばなかった服を一気に段ボールへイン! その状態で1年使わなければ、段ボール内の服は不要な服だってわかりますよね。

沈黙は金

著者ジェニファーの特徴かもしれませんが、知り合いに会うと会話中の沈黙が苦手だったそうです。
会話中に沈黙が訪れると、余計な雑談や芸、レクリエーションをしてしまいがち。 わざわざ相手に情報を与える必要はありませんよ。 時には沈黙し、ミステリアスな雰囲気を出していきましょう。

黙って相手の目を見ることも立派なコミュニケーションの手段です。 その手段をうまく使うことも、交渉術には必要なもののようです。

まとめ

無事に生活を回せているけど、満たされない思いを抱えている人にぜひ読んでほしい一冊です。

「働く」ことへの考え方をバージョンアップする『労働2.0 やりたいことして、食べていく』 / 中田敦彦 (著)

働き方に悩んでいませんか? 時間や内容、周囲の人を含めた環境など、悩みは人それぞれ。
ですが、今の働き方のままでいいんだろうか、という悩みは共通していますよね。
そんな働き方に悩んでいる方にオススメの本がこちら。

『労働2.0 やりたいことして、食べていく』です。

著者はオリエンタルラジオというお笑いコンビの中田敦彦さん。 お笑いだけでなく、RADIO FISH というダンスボーカルグループ、YouTuber、アパレルブランドの経営などなどマルチに活躍されている方です。
プライベートは二人のお子さんがいて、2021年3月にシンガポールに移住されたとのこと。

そんな「やりたいこと」をして生きている中田さんがつづった本書は、「働く」ことへの考え方を大きく変える一助となります。

実は、私自身も現在進行形で働き方に悩んでいます。 新卒で入った会社を辞め、今の会社に入ったのが6年ほど前。
お客様との関係性もよく、周囲の人との関係性も悪くはありません。
世間をにぎわす新型コロナが広まり始めた当初から、基本的には在宅勤務となっており、リスクはかなり低くさせてもらっています。
順風満帆ともいえるような状況ですが、このままでいいんだろうかと悩む日々。

本書を読み、悩んでいるだけではもったいないと気づくことができました。

オススメ理由3点

働き方に悩んでいる私が読んでオススメと思った理由を3つ、ご紹介させていただきます。

主張と実体験のよいバランス

ビジネス書と自己啓発本の間に位置する本書。
いろいろ読んできました限りでは、〇〇すべき!と主張一辺倒の論調が多いイメージです。
もっともなことが書いてあるのですが、それができたら苦労してないよって言いたくなる主張が目立ちます。

ですが、本書は主張と実体験のバランスがよいのです。
主張の裏付けには、中田さんの実体験がある。
だからこそ、主張に説得力が出ますし、中田さんがやっているなら自分もできるんじゃないかという思いがわいてきます。
家庭の事情もオープンに書かれていますので、ご家族がいらっしゃる方にも参考になる部分がたくさんありますよ。

バージョンアップ方法のアドバイスが具体的

それぞれの項目の最後に「NKTの仕事術」という総括が書かれています。
本文を読んだうえで「NKTの仕事術」を見てもよし、時間がない方は「NKTの仕事術」だけさらっと読んでもよし。 ※本書の冒頭で中田さん自身がそう書かれています。

この「NKTの仕事術」が小さいタスクにも読めるようになっており、1章から順を追って実践することも可能なのです。
本文を総括する意味もあるため端的ではありますが、わかりやすく具体的な内容が書かれているため、読み終えてからすぐに試してみようと思えるんですよね。
一度は「NKTの仕事術」を試しておくと、実践では肩ひじ張らずにリラックスして取り組めるのではないでしょうか。

それくらい「NKTの仕事術」が具体的でわかりやすいのです。

自分が楽しい仕事とは何かを考えさせられる

楽しいは主観的な感情です。
つらく苦しい仕事より、楽しいと思う仕事をしたいじゃないですか。
でも、どんな仕事が楽しいと思うかを自分がわからなければ、選びようがないですよね。

だから、これまでの仕事を振り返ってどんな仕事を楽しいと思ったのかを振り返ってみてください。

まとめ

中田さんの考えに触れたい方、働き方に悩んでいる方、自分の感情に不安を覚える方。
そんな方々はぜひ読んでみてください。

インプット多めの人がアウトプットに悩んだときに読む本『思い通りに伝わるアウトプット術』 / 山口 真由 (著)

しっかりと情報を集め、時間をかけて資料を作ったのに、思っていたよりも相手に伝わらなかった。
そんな経験はありませんか?

伝わらなかったのは、集めた情報に不足があったからでも、資料に不備があったからでもありませんよ。
じゃあどうして伝わらなかったのか。
そのヒントが書かれているのがこちら。

『思い通りに伝わるアウトプット術』です。

著者は山口真由さん。
東京大学在学中に司法試験に合格し、首席で卒業したあとは、財務省へ入省。
財務省を退官後、ハーバード大学ロースクールに留学し、ニューヨーク州弁護士資格を取得。
現在は信州大学の特任教授をされている、勉学と法律のスペシャリスト。
テレビのワイドショーでコメンテーターとして出演されているので、顔と名前をご存じの方も多いのではないでしょうか。

山口さんの経歴を見ると、勉強ができるすごい人というイメージがありますよね。
本書の中で書かれていますが、財務省時代の山口さんはアウトプットが苦手だったそうです。
「求めているのはこれじゃない!」と、頑張って作った資料について当時の上司から怒られることもしばしばあったとか。

財務省時代の山口さんと僕たちとの共通点が見えてきますよね。
そうです、ビジネスとしてのアウトプットを苦手としているということです。
資料はダメ出しされ、説明をしてもよくわからないと言われるのはつらいですよね。
共通点のある山口さんが書いた本書には、アウトプットの苦手意識を下げる方法が書かれているのです。

3つのオススメ理由

本書のオススメ理由を3つ、ご紹介しますね。

普遍的な思考方法を紹介

財務省のような官公庁や弁護士のような士業に特化したアウトプット術が紹介されているんじゃないか。
僕ら凡人には起こらないような特殊パターンばかりが並んでいるんじゃないか。
そういう不安がありますよね。

本書では、どんな職種、どんな場合でも使うことができる普遍的な思考方法が紹介されています。

山口さんが書かれているのは、実現するためのベースです。
まずがこのベースの考え方に沿ってアウトプットをしてみるのがオススメです。
そのうえで、あなたのアウトプット内容に合わせたやり方に変えていきましょう。

実現イメージをしやすい

どんなことをするのか。
その結果、どのようなことが期待できるのか。
山口さんの経験をふまえ、具体的に書かれています。
アウトプット術の魅力だけでなく、注意すべきポイントも一緒に書いてくださっているのです。

そして、山口さんの経験に基づく内容をふまえ、自分の場合だったらどうなるのかを考える余地があります。
一種のケーススタディのような形になっているので、自分の状況に合わせて取り入れやすいところから取り入れることができるのです。
本で書かれていることが有効であることはわかるけど、どうやって取り入れたらいいかわからない、という困りポイントを解消しているんですよ。

本書を実践している山口さんをテレビで見ることができる

もっともオススメしたい理由は、本書で紹介されている内容を山口さん自身が実践し、目の前に見せてくれていることです。
著者自身がテレビでコメンテーターとして活躍されています。
そうすると、本書で説明されている内容を実践した結果を自分の目で見ることができます。
著者のセミナーなどが開催しづらい状況の中、テレビを見れば実践結果がわかる、というのはとても刺激になりますよね。

いつでも目標となる人を見ることができる。
自分を律し、変えていく中で、これほど効果のある動機付けはないのではないでしょうか。

おわりに

インプットにばかり偏ってしまい、アウトプットに苦手意識のある方。
前例のない行動をするのは不安という心配性のみなさまにオススメです。
ぜひ、読んでみてください。

コンテンツ作りから集客・継続する方法まで一冊にまとまっている『元手ゼロから最速で月収100万円! ネットで稼ぐ全技術』 / 上田 祐輝 (著)

もうちょっと給料上がってほしいけど、思うようには上がってくれないですよね?
人によっては、下がってしまったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

個人のがんばりと、業績や社内政治は連動してくれないですからね。
こんなにやっているのに給料が上がらないっていうこともあると思います。
そうすると、収入アップのため副業を考えている人も多いのではないでしょうか。
会社から認められているとはいえ、どうやって副業したらいいのかわからないですよね。
ほぼ定時で上がれる仕事の方はアルバイトをするのも一つの手です。
とはいえ、僕のように不定期で残業が発生する職種の方には決まった時間に働くアルバイトは難しいですよね。
そうすると時間が不定期な仕事をしている方の選択肢の中で、ネットで稼ぐ、というのがかなり大きく見えていると思います。
ですが、ネットで稼ぐというのは言葉では簡単ですが、実現するのは難しいことです。
そもそも、どうやって稼いだらいいのかがわからないですよね。

そんなネットで稼ぎたいけど方法がわからない方におすすめの本をご紹介します。

『元手ゼロから最速で月収100万円! ネットで稼ぐ全技術』は、どうやったらネットで稼げるようになるのかを指南するハウツー本です。

オススメする理由3点

ネットで稼ぐ系のハウツー本はたくさん出版されています。
本として出版していなくても、ブログやサイトなどで紹介されていることも多くあります。
いろいろな情報がある中で、この本をオススメする理由を3つ、ご紹介します。

1. コンテンツの作り方が書かれている

これから稼ぎたいという人に向けた本書。
まず最初にやるのは、稼ぐためのコンテンツ作りですよね。

ですが、コンテンツ作りは、他の本やサイトではあまり触れられていません。
売りたいコンテンツがあることが前提なんですよね。
これから稼ぎたいと思っている人からすれば、そんなコンテンツはないのです。
コンテンツの作り方を知ることができ、さらには実際に作ることができますよ。

2. リサーチの重要性が書かれている

物を売るにはまずリサーチから。
考えたコンテンツが、すでに世の中に出ているものと完全に一致していないか。
違う部分は差別化するポイントになっているか。
さらにはコンテンツを求めている人はどれくらいいるのか。
コンテンツの必要度合いや、どれくらいの頻度で購入してくれそうなのか。
販売を始める前に、調べておいたほうがいいことはたくさんあります。

敵を知り、己を知れば、百戦危うからず、ですね。
特に、敵となる競合を知っておくことは、あとから参入する側のメリットにつながりますよ。
先行しているものの弱点や、お客さんから求められることを知っておけば、差別化にもつながりますからね。

さらには、先行しているものの状況を知ることで、どのくらいそのコンテンツが求められているのかを知ることもできますよ。

3. 何事も継続していく心構えが大事

一人で始められることだからこそ、継続が大事なのです。
続けることができれば、少しずつコンテンツの売上が上がっていきますよ。

とはいえ、あまり成果が出ていない状況で続けるっていうのは並大抵のことではありません。

その並大抵のことをやるために、どうやったモチベーションを維持することができるのか。
モチベーションを維持するのが大変なことは実体験で重々承知しているので、バシバシ刺さりました。
リモートワークをしていてモチベーションが上がらない人は、モチベーションの章を読むだけでも目からうろこの情報を得ることができますよ。

おわりに

人のまねをしているだけでは、安定して収益を上げ続けるというのは難しい。
あなた独自のコンテンツ、やり方でアピールしていくことが大事なんですよ。
そして、アピールする先を選ぶには、リサーチが必要になります。
そうするとネットで稼ぐのを続けていきたいですよね。
続けるためには、自分でモチベーションをコントロールする必要がありますよね。

ネットで稼ぎたいけどコンテンツがない方、コンテンツはあるけどどこに売れるかわからない方、始めたはいいけどモチベーションが上がらない方にオススメの本です。

ぜひ読んでみてください。

激強パワー系人たらしおじいちゃんの冒険譚『辺境の老騎士』 / 支援BIS (著), 笹井 一個 (イラスト)

旅と聞くとどんなイメージがありますか?

個人的な感覚ですが、目的地はあれど期間を決めず、ゆるやかに移動していくことを旅って言うのかなって思っています。
期間や宿泊地を決めて行くことを旅行と思っていまして。
そういう分け方をしたとき、僕は旅行には行ったことがありますが、旅に行ったことはないんですよ。
旅に出たいっていうあこがれはあるんですけどね。

そんな旅に出たい気持ちが刺激される本を紹介します。

『辺境の老騎士』は、辺境の貴族に支えていた騎士バルト・ローエンが、諸事情により主家を離れて旅に出るお話です。
バルト・ローエンの視点を介してみる主家と騎士の関係性は、会社とサラリーマンの関係性というよりも、推しとファンの関係性に近いような気がしました。
騎士であるバルト・ローエンはファン側の立場ですが、自ら主家のもとを離れ、旅を始めます。
この物語は、バルト・ローエンの旅の足跡なのです。

『辺境の老騎士』の著者は、支援BISさん。
小説家になろう」というサイトにて、さまざまな作品を投稿されている作家さんです。
今も頻繁に作品を投稿されていて、つい先日『狼は眠らない』という作品が完結されたとのこと。
他にも『迷宮の王』という作品がコミカライズされ、ニコニコ漫画「水曜日のシリウス」に掲載されているそうです。

オススメ理由

ただ老騎士が旅をするだけのお話ではなりません。
旅を通して様々な人と出会い、その刺激を受けた老騎士バルト・ローエンの内面や後悔にふれていきます。

ストーリーが面白く、次へ次へと読みたくなってしまう『辺境の老騎士』です。
ぜひ読んでください。 ・


と言われても困ると思いますので、ストーリー以外で僕のオススメ理由を3つ、ご紹介します。

1. 剣技を駆使した戦闘シーンがかっこいい

老騎士バルト・ローエンのみならず、登場人物たちが剣技を駆使した戦闘シーンは惹きこまれます。

積み重ねた努力のうえに重ねた年月によるバルト・ローエンの妙技。
戦闘シーンでは、登場人物たちがそれぞれ積み重ねてきたものが見え隠れするんですよね。
それは、実力者であるバルト・ローエンが対峙したからわかること、とも言えます。

挿絵はいっさいありませんが、どのような剣の軌道が描かれたのか、お互いにどう動いたのかが目に浮かぶほどの情報量があります。
紡がれた文字から浮かぶ情景。
いずれの戦闘シーンもかっこよく、老騎士バルト・ローエンや他のキャラクターの剣技に惹きこまれてしまいます。

2. ご飯がとても美味しそうで飯テロ

旅の醍醐味と言えば、食事!

『辺境の老騎士』でも、バルト・ローエンも行く先々で美味しい食べ物を食べています。
近くに美味しい食べ物があると聞けば、目的地までのルートから外れてしまうこともしばしば。

バルト・ローエンが舌鼓を打ち、克明な食レポをしてくれるたび、お腹が空いてきます。
時間によっては、読む飯テロといっても過言ではないでしょう。

3. キャラクターが魅力的

個人的に『辺境の老騎士』最大の魅力といってもいいと思っています。
それくらい出てくるキャラクターが魅力的なのです。

キャラクターたちは、この『辺境の老騎士』の舞台となった世界で生きているんですよ。
物語が描かれている部分だけに存在するわけではなく、生まれ、年をかさね、いろいろな経験をしてきた結果が、ここにいます。
過去の出来事に後悔し、自分より優れた人に嫉妬する。
そんなマイナスな感情表現もあります。
それは彼らが聖人君子ではなく、生きているからなんですよ。

著者である支援BISさんは、どれだけのキャラクターの人生を描いているのだろうか。
名前のあるキャラクターは50人近くいると思いますし、名前は出てこないけれども重要な役割を担っているキャラクターもいます。
支援BISさんが描いた人生があるからこそ、『辺境の老騎士』に出てくるキャラクターに深み、厚みが出て、魅力的に感じるんだと思いました。

おわりに

旅の楽しさ面白さ、人との出会いと別れのうれしさ悲しさ、自分の行動が他者に影響を与える怖さ喜び。
『辺境の老騎士』は、さまざまなことを教えてくれる物語です。

ただ努力するだけでは、意味がない。
正しい方向に向かって努力することが、夢をつかみ取るきっかけになる。
バルト・ローエンとその仲間たちは、そう教えてくれているのではないでしょうか。

かっこいい戦闘シーンが見たい方、美味しそうな食事風景を見たい方、魅力的なキャラクターに触れたい方。
そんな方々に『辺境の老騎士』はオススメです。

コミカライズもされていますので、絵で見たいという方はこちらがオススメですよ。

ぜひ読んでみてください。

無自覚最強主人公の優先順位一位はいかなるときも魔王である『最凶の魔王に鍛えられた勇者、異世界帰還者たちの学園で無双する1』 / 紺野千昭 (著), fame (イラスト)

あなたの中での優先順位は決まっていますか?
優先順位が決まっている方、どんなときも優先順位が変わらないと言い切れますか?

僕は優先順位が決まっていると言い切れません。
美味しいご飯を食べたい。
けど、食べるためには仕事をしないといけない。
仕事ばかりでは趣味の時間が取れない。
本を読んだり、散歩に行ったり、映画を観たり、小説を書いたり。
趣味って考えると他にもいろいろやりたいことが出てくる。
自分のことだけじゃなく、家族のやりたいことを実現するのも必要。
といった感じで、優先順位がころころ変わってしまいます。

柔軟に行動していると言える反面、僕自身でも大事なものが何なのかがわからない状態でもありますね。

優先順位が決まっていて、大事なものが明確になっていたら、どんな状況であっても大事なもののために行動できるんだと思います。
大事なもののために行動するっていうのが、これからは重要な価値観になってくるのではないでしょうか。

とはいえ、いきなり優先順位を決めろって言われても、決められない人は多いと思います。
それに、優先順位を決めた結果、どうなるのかが想像しづらいんですよね。

今回は、自分の中の優先順位が明確に決まっている人物が主人公のライトノベルを紹介します。

『最凶の魔王に鍛えられた勇者、異世界帰還者たちの学園で無双する1』は、紺野千昭さんが書いたライトノベルです。
勇者として異世界に転移し、現実世界に戻ってきた主人公の少年・九条恭弥が、同じように異世界から帰還した勇者の少年少女が通う学院に入学することになります。

主人公の九条恭弥は、他の帰還勇者とは違う異世界体験をしています。
そのため、周りから見た九条恭弥と、九条恭弥自身には大きな差異があります。
この差異が物語の重要な要素になっています。

著者の紺野千昭さんは、この作品がデビュー作品のようです。
2022年1月にGA文庫からもライトノベルが発売されるようなので、ほぼ同時期に賞に応募した作品が受賞されたのだと思います。
小説家になろうというサイトにも、同名の作家さんがいらっしゃるので、もともとは Web で小説を書いていたなのかもしれません。

オススメ理由

自分の中での優先順位が決まっている九条恭弥を通して、優先順位が決まっている生活を想像することができました。
自分の優先順位が決まっていたときにどうなるのかを想像した生活の中で、僕が気になった点を3つご紹介したいと思います。
優先順位が決まっている生活を想像するきっかけにしてほしい、そしてその想像した生活の中で気になった点が同じかどうか話してみたい、というのが『最凶の魔王に鍛えられた勇者、異世界帰還者たちの学園で無双する1』をオススメする理由です。

1. 優先順位一位がないと意気消沈する

まず1つ目は、優先順位一位がないと意気消沈するということです。
優先順位一位にしたもののために生きているのですから、優先順位一位が存在しないのでは意気消沈してしまうでしょう。

主人公の九条恭弥の優先順位一位は、三万年もの間鍛えてくれた最凶の魔王・フェリス。
しかし、フェリスは魔王であり、勇者である九条恭弥とは敵対関係にあるべき人物です。
現実世界に帰還した九条恭弥は、フェリスがいないことを考えて意気消沈してしまいます。

優先順位一位が何になるかは人によってさまざまです。
行動や物になるかもしれません。
しかし、人物になった場合、そしてその人物がいなくなってしまった場合、何のために生きればいいのかがわからなくなってしまうのではないか。
その恐怖に注目しました。

2. 優先順位に入っていないものを軽視しがち

2つ目は、優先順位に入っていないものを軽視しがちになるということです。
自分の中の優先順位に入っていないということは、自分が生きるうえで重要視していないということ。
そのため、優先順位外のものは後回しになることが増えるんじゃないか、と思いました。
その代わり、外野から何を言われても気にならない、というのがメリットなんじゃないかな。

九条恭弥も優先順位に入っていないことは後回しにしたり、放置したりと軽視しています。
外野の言葉を言葉通りに受け止め、そのうえでまともに取り合わなかったので、精神衛生上はいいのかもしれません。
代わりに、締め切りギリギリになるまで重要なことに気がつかない、というデメリットも。
このデメリットは物語に緩急をつけるきっかけにはなりますが、現実は物語と違うので、そんな緩急はつけたくないな、というのが正直なところ。

優先順位に入らないものが、優先順位に入っているものに影響を及ぼすかどうかはその時になってみないとわかりません。
影響をおよぼすことがわかったときには、優先順位外だったとしてもすぐに取りかかる臨機応変さが求められますね。
その切り替えの早さに注目しました。

3. 優先順位一位のためならば力を発揮できる

3つ目は、優先順位一位のためならば力を発揮できることです。
たとえば、優先順位一位が本を読むことだったとしましょう。
仕事を早く終わらせたり、寝る時間をけずったりして本を読む時間を確保することになるでしょう。
手間暇のかかる仕事を早く終わらせようと努力したり、多少眠くても普段通り起きたり。
優先順位一位の本を読む時間を作るためなら、努力を惜しまなくなると思いました。

九条恭弥が力を発揮したのは、異世界にいるとき。
優先順位一位のために、限界まで力を振り絞ります。
優先順位一位の魔王フェリスのため、そのフェリスもが驚くほどの力を発揮するのです。

優先順位が決まっていれば、イレギュラーなことがあったとしても、手を変え品を変え、なんとか物語を紡ぐ。
そのためには、何かあったときには優先順位一位のものが影響する人に助力を得る、というのも一つの対応方法になるのではないでしょうか。

おわりに

『最凶の魔王に鍛えられた勇者、異世界帰還者たちの学園で無双する1』は九条恭弥を通して、優先順位が決まっている生活を想像することができます。
優先順位が決まっていると、優先順位に入っているもののためにがんばることができる、と言えるでしょう。
困難があったとしても、優先順位一位のために力を発揮することありそうです。

優先順位が決まっていない僕にとって、優先順位が決まっている生活を想像することができたきっかけの本です。
より具体的に考えることができたので、優先順位が決まっていない方、優先順位を決めようとしている方におすすめの一冊です。
ぜひ読んでみてください。

在宅でのリモートワークをよりよくするいろいろな方法が掲載『宅HACKS!―自分史上最高のアウトプットを可能にする新しい働き方』 / 小山 龍介 (著)

リモートワークを効率よくできていますか?

効率よくできていない方、もうちょっと改善できそうだけど方法が思いつかない方におすすめの本を紹介します。

在宅HACKS!―自分史上最高のアウトプットを可能にする新しい働き方

著者は小山 龍介さん。
2008年に仕事をやめてから、在宅での仕事、執筆、大学院での教職、一般社団法人のサポートなど、本当に一人でやっているかと聞きたくなるほどさまざまなキャリアを積み重ねている方です。
二つのことを掛け持ちしていることを二足のわらじと言いますが、小山さんは何足ものわらじを履き替えています。
本書の中でも書かれていますが、ひとつの企業で9時から5時まで缶詰になっていては、実現することのできないキャリア。
複数のキャリアを積み重ねることができたのは、小山さんが在宅勤務だったからと書かれています。

私自身も在宅勤務になってから、HEAR や Stand.fm での音声配信、YouTube への投稿を行うようになりました。
会社に行って仕事をしていては、やらなかっただろうと思います。
在宅勤務で、自分のやり方によっていくらでも時間を作れる状況になったからこそ、発信するという行動がとれるようになった気がしています。

とはいえ、自己流では時間を作る方法を思いつくにも限度がありますよね。
どうやったら時間を作れるのかを知りたくて、本書を手に取りました。
あと、表紙をめくって最初に出てくるのが筆者である小山さんの作業デスクの写真だったのも、読もうと思ったきっかけの一つです。
じっくり見ても、何を使っているのかよくわからないものもあります。
何足ものわらじを履き替える小山さんがどのような道具を使っているのかが気になり、ページをめくっておりました。

オススメする理由3つ

小山さんの仕事術を垣間見ることができる本書をオススメする理由を3つご紹介します。

  1. リモートワークの環境整備が一番最初に紹介されている
  2. メンタルヘルスや副業にも言及している
  3. 合計89個も紹介されているので取り入れやすいものを探せる

1. リモートワークの環境整備が一番最初に紹介されている

リモートワークで何が困るって、環境面なんですよね。
生活するための環境である家の中で、仕事をするのです。
1人暮らしや、部屋数の少ない家に住んでいる人にとっては、新たにリモートワーク用の机と椅子を置くことも難しい、ということもあるでしょう。

本書では、新たに机と椅子を置くことも難しい人にも対応した方法が書かれています。
家庭環境は千差万別ですが、最近は多くの家がフローリングになっているらしいので、本書で紹介されている方法が使えるのではないでしょうか。
リモートワークで効率よく、集中して仕事に取り組むためには、環境整備が一番重要なのです。

2. メンタルヘルスや副業にも言及している

ニュースでも取沙汰されるようになりましたが、リモートワークになっての問題点として、孤独感があげられています。
今まではオフィスという同じ空間に集まって仕事をしていました。
キーボードを打つ音や雑談する声など、煩わしいと思うこともありますが、困ったときにすぐに声を掛けられるというのは代えがたいメリットですよね。
仕事に詰まったときや気分転換したいとき、席を離れれば同じような人がいて、雑談することでリフレッシュやアイデアをもらう、なんていうこともオフィスに集まっているからできること。

さらには通勤時間がなくなったことで、運動不足になった方もいるのではないでしょうか。
僕自身も通勤がなくなったことで、1日あたりの歩数が3桁という日もあるようになりました。
心と体の健康を考えることも本書で紹介されています。

また、著者の小山さんのように何足ものわらじを履こうと思ったとき、それは副業になります。
どうやって副業を始めるのか。
小山さんが紹介する方法は、自らが発信者になることです。
会社の看板を使うのではなく、自分自身をブランド化することで副業を始めていく。
そのための方法も紹介されています。

3. 合計89個も紹介されているので取り入れやすいものを探せる

環境整備、メンタルヘルス、副業のほかに、行動管理、コミュニケーション、情報管理という項目があります。
全体としては、89個ものリモートワークを効率よくするための方法が紹介されているのです。
家庭環境や仕事内容、与えられている役割、個人の性質。
人それぞれ異なっていますが、89個もあれば、どれか1つくらいはすぐに取り入れることができるものもありますよ。

僕は、仕事に関係ないものを机の上に置かないという方法を取り入れてみました。
今までは仕事中につい関係ないものを触って中断、ということがありました。
でも、机の上に触るものがなければ、無理くりにでも集中するんだということを実感することができたのです。
みなさんにも、すぐに取り込むことができるものが紹介されていますよ。

まとめ

リモートワークを効率よくするために必要な環境整備に始まり、さまざまなわらじを履くための副業の始め方まで。
さまざまな方法が紹介されている『在宅HACKS!―自分史上最高のアウトプットを可能にする新しい働き方』。
効率よくリモートワークをしたい方、リモートワークを機にいろいろなことに挑戦してみたい方におすすめの1冊です。

ぜひ、読んでみてください。

読んでいるうちに阿佐ヶ谷に住みたくなってくる『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』 / 阿佐ヶ谷姉妹 (著)

阿佐ヶ谷姉妹」を知っていますか?

ピンクのドレスを着た女性二人組をテレビで見たことありませんか?
そうです、そのピンクのドレスを着たお二人が「阿佐ヶ谷姉妹」です。

渡辺江里子 (姉) と木村美穂 (妹) の2人が組んでいるお笑いコンビで、実際の姉妹ではなそうです。
ですが、お二人で並ぶと姉妹と思ってしまうくらいそっくりなんですよ。
阿佐ヶ谷にあったお店の店主が、そっくりな2人を見て姉妹みたいと言ったのが、コンビを組むきっかけだそう。
そんな阿佐ヶ谷姉妹が書いたエッセイ集をご紹介します。

僕が阿佐ヶ谷姉妹を知ったのは、「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」だったと思います。
由紀さおり安田祥子姉妹のモノマネで、めちゃくちゃ歌が上手かった記憶があります。
最近では、ロケ番組やお笑い番組にピンクのドレスを着たお2人が出ると、ついつい見てしまいます。

本書は、阿佐ヶ谷姉妹のお2人が書いたエッセイ集となっております。
40代、独身、芸人である2人がつづったエッセイが、リレー形式となるよう収録。
また、「私の落とし方」をテーマに、それぞれが書いた恋愛小説も掲載されています。

オススメする理由3点

僕が本書をオススメする理由は3点あります。

  1. 読みやすい文章であっという間に256ページが読める
  2. 同じ物事をそれぞれの視点で書かれている
  3. 阿佐ヶ谷に住みたくなる

それぞれ紹介していきますね。

1. 読みやすい文章であっという間に256ページが読める

今までいくつかエッセイを読んだことがありますが、阿佐ヶ谷姉妹お2人の文章はすごく読みやすいです。
そのため、一般的な文庫と同じ256ページあるのですが、あっという間に読み切ってしまいました。
難しい単語や漢字、言い回しもなく、スラスラと読むことができます。

文章に阿佐ヶ谷姉妹の人柄がにじみ出ているといいますか、肩肘張っていないせいか読んでいて心地いいのです。
本を読むことに苦手意識を持っている方も、この本なら読み進めやすいと思いますよ。

2. 同じ物事をそれぞれの視点で書かれている

エッセイを書き始めた当初は、阿佐ヶ谷で6畳1間に2人で生活していたそう。
そのため、ピンでの仕事がなければ、朝から晩まで一緒に過ごすことになります。
姉・江里子さんは近い距離に人がいても気にならない性格。
妹・美穂さんは一人の時間もほしい性格。
そんな2人が、同じ物事を見ているのですが、性格の違いによってバラバラの表現になるのです。

同じ物事を見ていても、主観は違うんだということを追体験できるのです。
人の多様性を考えるときには、本書を読んでおくといいですよ。
片方がポジティブに見ていれば、もう片方はネガティブに見ているなど、見た目はそっくりでも感じ方は違っています。
そんな対比が、読んでいて楽しいです。

3. 阿佐ヶ谷に住みたくなる

阿佐ヶ谷姉妹の名の通り、お2人は阿佐ヶ谷に住んでいるそうです。
エッセイの中で、阿佐ヶ谷に住んでいる方々やお店の方々との交流している様子が描かれていまして。
その様子がほっこりするんですよね。

もちろん阿佐ヶ谷姉妹のお2人の性格や人との相性もあると思います。
阿佐ヶ谷姉妹のお2人がたびたびエッセイに書いている阿佐ヶ谷に住んでみたくなってくるのです。
読み終わってすぐ、阿佐ヶ谷の物件情報を探してしまったのは、ここだけの秘密です。

おわりに

阿佐ヶ谷姉妹の人柄が感じられ、すいすいと読み進めることができるエッセイ。
心がほっこりして、いいもの読んだなっていう気持ちになります。

キラキラしたエッセイは読んでいて疲れちゃうという方。
人それぞれ感じ方が違うことを目にしたい方。
阿佐ヶ谷に住んでいる人の話を聞きたい方。
そんなみなさんにオススメの一冊です。

2021年12月31日現在、Kindle Unlimited で読むこともできますよ。
上限が20冊に増えてますので、お休みのお供に、ぜひ読んでみてください。

読めば読むほど車中泊で旅に行きたくなる『#離婚して車中泊になりました』 / 井上 いちろう (著)

車中泊をやったことある方はいらっしゃいますか?

僕は子どものころに父の作ったキャンピングカーで寝たことと、大学生のころに行ったキャンプでやむにやまれず車の中で寝たことがあります。

何を隠そう、僕の父はキャンピングカーを作っています。
2021年の今は、諸事情によりキッチンカーを作ることが多いそうですが、もともとはキャンピングカーを作りたくて脱サラしたとのこと。
そんな父が作ったキャンピングカーに乗り、スキーをしに行っていました。
石油ストーブを持ち込んでいたので、真冬のスキー場近くでもぬくぬくと寝られた記憶があります。

あとは、僕は大学生のころに行ったキャンプで、やむにやまれず車の中で寝ましたね。
秋の終わりくらい、キャンプ場が閉まる直前。
友人たちとその年最後のキャンプに行きました。
すぐそばには住宅街のあるキャンプ場だったため、気温の低下を甘く見ていたのです。
その結果、用意したテントと寝袋では寒すぎて寝られないという事態に。
テントで寝るのは危険と判断し、時折エアコンで暖を取りながら車の中で寝ることにしました。

そんな記憶がよみがえり、車中泊で旅に出たいという気持ちになった本を紹介します。

『#離婚して車中泊になりました』は、著者である井上 いちろうさんが、離婚や家の売却などいろいろなことがあった結果、車中泊を選択。
車中泊の様子や、行った先の名所、食べたものを紹介しているコミックエッセイです。
もともとは井上さんが Twitter に投稿したコミックでした。
3回目くらいが投稿されたあたりからフォローしていまして、書籍でまとめて読みたいと思い、購入。
書きおろしで、車中泊を選んだきっかけが描かれていたのが印象的でした。

疲れたときや心がすさんできたとき、『#離婚して車中泊になりました』に手がのびます。
購入してから2週間ほどですが、もう何度読み返したかわかりません。
それくらい僕が『#離婚して車中泊になりました』を読んでいる理由は3つあります。

何度も繰り返し読みたくなる理由3点

1. 行ったことのない名所や食べたことのない名物が描かれている

僕はあまり旅行に出ることがないので、通過しただけの県やそもそも行ったことのない県が多いのです。
四国と沖縄は足を踏み入れたことすらない次第でして。
井上さんのコミックエッセイなので、僕が行ったことのない名所や食べたことのない名物が描かれているんですよ。

読み返して目にするたびに、そこに行ってみたい、それを食べてみたいと思ってしまいます。
夜、小腹がすいたときは飯テロになるので、閲覧注意ですね笑

2. 車中泊に思いを巡らす

タイトルにもあるとおり、井上さんは車中泊をされています。
車に乗って移動し、車に乗って仕事をし、車に乗って寝ています。
車が生活空間になっているんですよね。

車という限られた空間をどうやって有効に使うか、快適に過ごせるようになるか。
井上さんの創意工夫を見ながら、自分だったらどうするかを考えるのが楽しいんですよね。
バッテリーとソーラパネルを積もうかとか、マットレスはこっちがよさそうとか、調べながら読んでしまうこともあります。

さらには、井上さんが日々改善しているのを見て、僕もリモートワークのスペースを日々改善していっています。
空間の大きさも、仕事の内容も違いますが、考え方が参考になることも多く、とても助かっています。

3. 読んでいるとポジティブになれる

作中、井上さんの愚痴やマイナスの感情が描かれることもあります。
ですが、必ずといっていいほど話の結末はポジティブになっているのです。
著者である井上さんが意図した話の流れなのでしょう。
疲れていたり心がすさんだり、マイナスな感情で読み始めるのですが、読み終わったあとはなんとなくポジティブというか、落ち着いた感じになります。

まとめ

『#離婚して車中泊になりました』は、読んでいると車中泊で旅に行きたくなったり、リモートワーク環境の改善をしたくなったりする本です。

自分の目で見て、自分の舌で味わいたくなります。
快適に車中泊する方法を自分なりに考えて、実践したくなります。

車中泊、旅行に興味がある方、今の環境をより良くしたいと考えている方に、オススメしたい本です。

ぜひ読んでみてください。