転職しようと思ったとき、最初につまずくのは企業選びです。どこの企業に応募したらいいかわからないんですよね。
僕も転職を始めたとき、どこの企業に応募するかがわかりませんでした。転職サイトにログインしては、求人を見るも何もせずに閉じる日々。
このままじゃいけない、と思っていくつかの求人に応募しました。その中に、転職エージェントとの面談が必須になっている求人があり、あれよあれよという間に転職エージェントさんと面談。最終的には、僕が応募した企業ではなく、転職エージェントさんからおすすめされた企業のうち、自分の強みやスキルに合った企業に転職しました。
転職活動をする中で、自分の強みやスキルを理解できていることが重要になります。
この記事では、自分の強みやスキルを理解し、自分にとって理想的な企業を選ぶための方法を5つのステップでご紹介します。
これからの転職に必ず役に立ちますよ。
自分の強みやスキルを理解することの重要性
自分の強みやスキルを理解することは、自分にあった企業選びの第一歩です。
なぜ、自分の強みやスキルを理解することが第一歩なのでしょうか。
その理由は2つ。1つ目は、転職活動中の具体的なアピールポイントを作るため。2つ目は、転職後の企業があなたに求めることと、あなたがやりたいことのズレを最小限にするため。それぞれの詳細を解説していきますね。
転職活動中の具体的なアピールポイントを作る理由
最大の理由は、未経験の業界の企業や今所属している企業よりも大きな企業の求人にチャレンジしやすくなることです。特に、30歳以上の方は効果的ですよ。
企業が30歳以上の転職者に求めることは、即戦力です。有識者としてノウハウの共有、自立的な行動、既存社員へに発破をかける、といったことが求められます。そのため、30歳以上の方が未経験の業界の求人にチャレンジしても、書類選考で落とされてしまいます。
しかし、自分の強みやスキルを理解することで、未経験の業界でどのように活躍するかをイメージすることができます。活躍しているイメージができると、経歴書や面接で具体的なアピールポイントとして伝えることができるんですね。
アピールポイントが具体的であれば、転職先の企業も判断しやすくなります。その結果、未経験の業界への求人にチャレンジした際、書類選考の通過率が上がってきますよ。
転職後の企業と自分のズレを最小限にする理由
企業と転職者との間でズレが出てくるのはどうしようもないことです。ですが、そのズレを最小限にすることで、転職してからの「こんなはずじゃなかった……」というショックを小さくすることができます。
転職後の「こんなはずじゃなかった……」は、企業にも転職者にもメリットはありません。企業としては、転職者の扱いに困ることでしょう。転職者としても、すぐに転職活動を始めるかもしれません。そうなれば、転職先で活躍することができず、お互いに時間を無駄にした、ということになってしまいます。
しかし、「こんなはずじゃなかった……」のショックが小さければ、お互いにすり合わせる余地があります。そうすれば、転職先での活躍することができる可能性はまだまだありますよ。
自分にあった企業を選ぶための5ステップ
では、ここからは自分にあった企業を選ぶための方法を5つのステップでご紹介していきます。
5つのステップはこちら。
- ステップ1:自分の強みを振り返ってみる
- ステップ2:自分のスキルを評価する
- ステップ3:理想のファームを定義する
- ステップ4:自分の強み・スキルをファーム要件に合致させる
- ステップ5:情報に基づいた決断を下す
出典:Bing Image Creater
ステップ1:自分の強みを振り返ってみる
まずは、自分の強みを振り返ることから始めましょう。
自分にしかない独自の能力や特性を深く理解するため、3つの点を意識して今までの人生を振り返ってください。
生まれつきの才能は何か?
人には、誰しも生まれつきの才能があります。
しかし、多くの人は自分の才能を自覚していません。そのため、自分の才能を自覚することができれば、それを活かすことを考えられますよ。
生まれつきの才能なんて、天才しかもっていない。そう思っていませんか?
そんなことはありません。あなたが普段やっていることで、家族や友人からほめられたりすごいと言われたりしたことありますよね?それがあなたの才能なのです。
才能って言われても、どんなことに使えるのかわからない。そういうときは、ChatGPT に聞いてみてください。いろいろな案を教えてくれますよ。
自分の核となる能力はどのようなものか?
核となる能力とは、あなたの得意分野や、あなた独自の技術や能力のことを指します。
いろいろな得意分野や独自の技術や能力というと、いろいろと思いつく人もいるでしょう。
企業選びをするときの核となる能力を考える際、次の3点を満たしているかという視点で見てみるとよいですよ。
- 顧客に利益をもたらす技術(能力)である
- 他者が真似できない技術(能力)である
- 幅広い市場や分野で活用できる技術(能力)である
今まで家族や友人、同僚からどんな評価をされたか?
家族や友人、同僚からの評価を振り返ってみましょう。
いろいろな評価をされてきたことでしょう。真逆のことを言われたこともあるのではないでしょうか。
今までの評価を振り返ることで、周りの人から見た自分の強みやスキルがわかってきますよ。
自己評価ツールと組み合わせることで、具体的な強みやスキルが見えてきます。その強みやスキルから、自分らしさに気づくことができるでしょう。
ストレングス・ファインダーはさまざまな視点から強みを見ることができるのでオススメ。ただし、真剣かつ正直に答えないと意味がないので、時間があるときに実施したほうがよいですよ。
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ステップ2:自分のスキルを評価する
自分の強みやスキルがわかったら、次は自分の能力を総合的に評価するステップになります。
自分の能力を評価するとどんないいことがあるのか?
それは、自分の得意分野と、さらに発展させたほうがよい分野を知ることができます。その結果、自分の強みやスキルと企業が求める人材の要件とをすり合わせることに役立ちますよ。そして、自分のキャリアパスを含めて企業選びをすることができるようになります。
評価するスキルは、大きくわけてハードスキル、ソフトスキル、トランスファーブルスキル(ポータブルスキル)の3種類。それぞれどのように評価したらいいかをご紹介します。
ステップ2の終了時には、ハードスキル、ソフトスキル、トランスファーブルスキルを総合的に見ることができるようになります。そして、ご自身のスキルセットを知ったことで、企業が求めているスキルと自分のスキルが合っているかどうかを判断することができますよ。
ハードスキルの評価
ハードスキルとは、直接的に仕事に関わるスキルを指します。
技術的なスキルや業界固有のスキル、職務に関するスキルです。人から教わることができるスキルということもできますね。
例えば、以下のようなスキルをハードスキルとして扱います。
- 経理・財務スキル
- プログラミングスキル
- データ分析スキル
- デザインスキル
- マーケティングスキル
ご自身が担当されている業界や業務の中から、自分の専門分野や熟練している分野を明確にしていきましょう。
ソフトスキルの評価
ソフトスキルとは、人間性に関するスキルを指します。
業務の進め方や周囲の人とのコミュニケーションの取り方など、人から教わるのが難しいすきるということもできます。しかし、長期にわたって活躍していくためには重要なスキルです。
例えば、以下のようなスキルをソフトスキルとして扱います。
- コミュニケーション能力
- 適応力
- チームワークスキル
- 細部への注意力
- 問題解決能力
- 職業倫理
- 発想力
- 時間管理能力
これまでの人生を振り返り、上に書いたようなソフトスキルが役立ったと感じる場面に注目してみましょう。どのような場面でソフトスキルが役に立ちましたか?
また、家族や友人、同僚からの評価の中から、ソフトスキルになりそうなところを抜き出していくと、ご自身で気づいていないソフトスキルに気づくことができますよ。
これまでの経験で身につけたスキルのうち、他の業界や業種に応用可能なスキルのことを指します。書籍などによっては、ポータブルスキルと書かれていることもあります。
一般的にトランスファーブルスキルというと、ソフトスキルが該当することが多いです。しかし、ハードスキルの中でもPC操作やデータ分析スキル、言語能力、プロジェクトマネジメント能力はトランスファーブルスキルと見ることができます。
なかなか難しいかもしれませんが、ハードスキル、ソフトスキルを見て、他の業界や業種でも応用できそうなスキルをピックアップしていきましょう。頭を柔らかくして考えてくださいね。
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ステップ3:理想の企業を定義する
このステップでは、自分の価値観や好み、期待していることを明確にすることで、理想の企業を定義することに焦点を当てています。
自分が企業に求めていることをは何か。それを理解することは、自分の目標や願望に合った企業を見つけるために不可欠です。理想の企業を明確にすることで、転職活動の選択肢を絞り込み、より的を射た意思決定をすることにつながりますよ。
ステップ3の終了時には、理想的な企業に求める資質や特性が明確になっているはずです。理想的な企業にどのくらい近いのか、といった点からターゲットとなる企業を絞っていくことができますよ。
このステップで行うことは、以下の3つです。どれも時間のかかることですので、手を出しやすいところから進めていきましょう
自分の価値観と好みの明確化
仕事に関する自分の価値観や好みを明確にしていきます。
どんな職場環境がいいか。どのような企業文化や組織の価値観を好ましいと思うか。今までの経験や見聞きしてきた中から、どんなところで働きたいかを明確にしていきます。
ワークライフバランスや企業のビジョン、会社の体制や成長の機会など、考える要素は多岐にわたります。何度も見返して更新していくことで、最新の自分の価値観と好みを明確にすることができますよ。
いろいろな企業を調べる
志望する企業があれば、その企業について徹底的に調べましょう。
企業のホームページ、SNSといったオンライン情報を活用して、情報を収集してください。転職会議やen Lighthouse、OpenWork といった企業の口コミサイトも貴重な情報源です。
自分の価値観や目標と、企業の価値観やビジョン、ミッションが合致しているかを確認します。どんなに素晴らしい企業でも、自分の価値観と合っていなければ辛いだけですよ。
企業の文化や環境の分析
企業文化を軽視している人は注意が必要です。企業文化によって、あなたの仕事の進め方に与える影響を理解しましょう。
企業文化とは、顧客との関わり方、企業内の職場環境、チーム内での意見交換や問題解決の方法などに分解することができます。企業文化が自分に合っているかどうかも、企業を選ぶ際には重要な要素になってきますよ。
企業文化を調べるときには、企業の口コミサイトに書かれている内容が特に参考になりますよ。
ステップ4:自分の強み・スキルを企業要件に合致させる
ステップ1からステップ3で、自分の強みやスキルを明確にし、評価しました。また、志望する企業のことを知ることができました。
ステップ4では、いよいよ企業選びです。自分の強みやスキルと、企業の求めるものとを一致させることに焦点を当てていきます。
自分の強みやスキルが、各企業で求められている資質や職務にどの程度合致しているでしょうか。企業が求めている要件に自分の強みやスキルを合わせていくことで、転職後に活躍し、貢献できる機会を見出すことができるのです。
ステップ4が終了する頃には、自分の強みやスキルが、さまざまな企業や職種の要件にどのように合致しているかを理解していることでしょう。より効果的に応募先を絞り込み、優秀な候補者として自分をアピールするための力となります。
では、以下の3点を実施していきましょう。
サラリーマンの皆さんは、職務経歴書を作っていますか?もし、今まで一度も作ったことがないのであれば、ぜひ作ってみてください。
職務経歴書を作ったら、志望する企業の求人情報に書かれている必要な資格やスキル、経験を見て、自分の経歴が当てはまっているかを確認しましょう。
未経験の業種や業界に飛び込んでいくのであれば、必要な資格やスキル、経験が足りていないかもしれません。そんなときは、近いものを説明するとともに、資格取得やスキル取得についての計画をアピールすることで、評価を上げることができるかもしれません。
強みやスキルを企業のニーズに合致させる
自分の強みやスキルが、企業のニーズや職務要件のどの部分に合致するのかを見てみましょう。
必須の部分は網羅しているのか、足りていないところはないか。足りていないところがあれば、他にアピールできることでカバーできるかどうか。
そのような観点で見ると、あなたがどのような価値を企業にもたらすことができるかを認識できますよ。
成長させるための領域を特定する
現在のスキルと、企業から求められている資質との間にギャップがないかを確認しましょう。
ギャップがあるということは、成長の機会があるということになります。狙っている業界や職務に就くために必要なスキルがあるけど、自分はまだそのスキルを持っていない、ということがギャップですよね。そのスキルを取得、もしくは今あるスキルを成長させるための戦略を立てましょう。
ステップ5: 情報に基づいた決断を下す
最後のステップは、これまでのステップで収集した情報をもとに、企業を選ぶ意思決定することに焦点を当てます。
さまざまな要素や優先順位を慎重に検討し、自分の強み、スキル、価値観、長期的なキャリア目標に合致する企業を選びます。これらの要素を考慮し、自分の直感を信じることで、成功に向けた決断をすることができるでしょう。
ステップ5が終了する頃には、さまざまな要素を慎重に評価し、長期的なキャリアの可能性を検討し、自分の直感を信じて、自分の強み、スキル、希望に沿った決断ができていますよ。
要因と優先順位の重みづけ
給与や賞与、ワークライフバランス、企業文化、成長する機会、勤務地など、あなたにとって重要なさまざまな要素を評価し、優先順位をつけましょう。
各要素の重要度は、自分の個人的、職業的目的との関連から考えると、考えやすいですよ。
重要度を決めたら、意思決定のツールや枠組みを使うことで、さまざまな企業を数値的に比較することができます。思わぬ企業が高評価になるかもしれませんよ。
長期的なキャリアの可能性を考慮する
次に、企業でのキャリアアップや昇進の可能性を評価しましょう。
従業員向けのスキルアップやトレーニングプログラム、昇進の機会に対する企業の状況を見てください。転職の求人情報には書かれていないときは、新卒者向けの求人情報を見てみるといいですよ。新卒者向けの求人情報のほうが細かいことまで書かれていることがあります。
自分の長期的なキャリア目標と、各企業が提供する機会との整合性を検討し、可能性の有無を考えてください。
自分の直感を信じる
自分の直感に耳を傾けましょう。
直感は信じない、という方がいらっしゃいますが、それは直感ではなく当てずっぽうなのではないでしょうか。
これまで調べてきたこと、見聞きしてきたこと、考えたことを総合的に判断する。その判断の過程に、言語化できない部分があることは往々にしてありえます。ですが、言語化できていないだけで、情報を総合的に判断した結果が、直感という形で現れているんです。
企業の価値観や自分の性格、ワークライフバランスとの適合性といった面で見てみましょう。
ここまで真剣に取り組んできたのです。あなたの決断は正しいと信じてください。
おわりに
世の中には数多の企業があります。その中から、自分に合った企業を選ぶというのはなかなか大変なものです。
ですが、自分に合った企業に入ることができれば、あなたの活躍は約束されたようなもの。長期的なキャリアを築くことができ、今以上のスキルを得るような成長をすることができるでしょう。
そのために、次の5つのステップを通して企業選びをしてください。自分の強みやスキルを明確にし、スキルを評価し、理想の企業を定義し、自分の強みと企業の要件を一致させ、最終的に情報に基づいた決断を下すことができますよ。
- ステップ1:自分の強みを振り返ってみる
- ステップ2:自分のスキルを評価する
- ステップ3:理想のファームを定義する
- ステップ4:自分の強み・スキルを企業の要件に合致させる
- ステップ5:情報に基づいた決断を下す
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